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2024.11.05

第76回正倉院展

先日、奈良国立博物館で開催されている正倉院展を見に行ってきました。

今年で第76回を迎える正倉院展。1300年にわたって守らてきた聖武天皇のご遺愛の品々が今年も数多く公開されております。

今回の宝物のなかに、聖武天皇がお使いになった肘おき「紫地鳳形錦御軾(むらさきじおおとりがたにしきのおんしょく)」が出品されていました。

この肘おき、葡萄唐草模様に鳳凰が織り表わされた美しい装飾があしらわれており、高さ20センチ、長さ79センチ、幅25センチの想像していたよりもはるかに立派なものでした。

聖武天皇はこの肘おきでホッと休息の時間を取られていたのか、それとも難しい顔で考えごとをしながら肘おきを使っていたのか。どんな想いで世の中を見ていたのでしょうか。

たとえ1300年前だろうと、今の私たちと変わらず、聖武天皇もきっと感情の機微に触れながらこの肘おきを使っていたのでしょう。

一つの宝物から1300年前に想いを馳せ、想像する。

正倉院展、とても貴重な機会だと改めて実感しました。

 

正倉院展を目的に奈良に訪れる観光客の方が多いですが、ご宿泊のお客様と正倉院展の宝物の話が出来るのが一つの楽しみでもあります。お互いにお気に入りの宝物を発表し合います。

「立派な肘おきだったねぇ」

「あのお面、使ってみたいね。笑」

中でも人気だったのが、ガラス製の魚飾り「深緑瑠璃魚形(ふかみどりるりのうおがた)」。

「綺麗でしたよねぇ。」

私も一押しの魚飾り。グッズ売り場で箸置きになっていました。

 

大混雑の「正倉院展グッズフェア」。

宝物トランプまで売っている。

聖武天皇も、聖武天皇のご遺愛品を奉納された光明皇后も、1300年後の人たちに「どの宝物が良かった?」なんて話をされ、こんな風にグッズとして販売されているなんて想像出来るはずもないでしょう。

 

第76回正倉院展は11月11日(月)まで。

奈良国立博物館までは当館から徒歩約5分。

観覧には事前予約制の「日時指定券」の購入が必要です。

 

1300年前の宝物が目の前にある感動。

ぜひぜひ多くの方に体感してほしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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